転法輪経3

パーリ語『転法輪経』講読の会に参加しました。


浄土真宗の僧侶は「真宗学(浄土真宗の教え)」と「仏教学(仏教全般の教え)」を学びます。本講義は後者の勉強です。


仏教は「四聖諦(四諦)」という4つの聖なる真理を説きますが、このことについて次のようなことを教えていただきました。

「四聖諦(四諦)」を4つの聖なる真理と説明することが多くあります。

しかし「四聖諦」の「聖」は「聖なる」という形容詞で読むのではなく、「聖者(さとった人)」の意味でとらなければいけない……ということが、2009年に発表された大阪大学・榎本文雄先生やイギリスのサンダーランド大学・ピーター・ハーヴェイ先生の論文に述べられています。

現在ではこちらの説が有力となっており、「四聖諦」は「聖なる四つの真理」ではなく、「聖者にとっての四つの真実、現実」という意味で理解することになっています。

その後、仏教における「真理」と「真実」の違いなどを詳しく説明いただきました。


そこで思い出したのですが、親鸞聖人『教行信証』「総序」には

難信金剛の信楽は疑を除き証を獲しむる真理なり
ああ、弘誓の強縁、多生にも値ひがたく、真実の浄信、億劫にも獲がたし。

と「真理」と「真実」の語があります。ここは使い分けがあるのでしょうか。


調べてみたのですが、宗祖の著述では「真実」の用例は318カ所あるのに対し、「真理」の用例は3カ所のみ(1カ所は引用文)です。

ここまで差があるということは、もしかしたら何か意図があったのでは……と推測しています。

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2025年08月17日