Q. 「戒名」ではなく「法名」?

浄土真宗では「戒名」とはいわず「法名」といいます。浄土真宗は厳格な規律である戒律を授かる教えではないからです。必ずすくい浄土へ迎えとるという阿弥陀如来のはたらきを「法」と呼び、その法のなかに生かされる私たちがいただく名前であるので「法名」というのです。出家せずにみ教えのもとに社会生活を営む仏教徒としての名前です。

法名は帰敬式を受けて授与されます。「仏弟子」となった証として本願寺住職から名付けられる「釋○○」という名前です。「釋」の字を冠するのは、お釈迦さまの弟子となることを表しています。法名は、すべて聖教の言葉からいただきます。

法名をいただくということは、み教えの言葉を人生の鏡として生きていくことの表明でもあるのです。ですから、「法名は死んでからの名前」ではありません。今日、ただいまの私たちが、阿弥陀如来の慈悲に支えられ生かされているということを表しています。

2017年01月01日