涅槃会1

2月14日とえいば「バレンタインデー」。西欧では男女関係なく“大切な人”にプレゼントする日だそうです。日本では“女性”が意中の“男性”に“チョコレート”をプレゼントする日として定着しています。性別と渡す物が限定される独自の発展は、ホワイトデーという習慣に繋がります。
日本で生まれたホワイトデーは、今や中国や台湾、韓国にも定着しつつあるとか。ちなみによく勘違いされますが、宗教行事ではありません。

その「バレンタインデー」の翌日である2月15日は、お釈迦さまが涅槃に入られた日であると伝えられ、仏教で大切にされている日の一つです。

▲涅槃図(お釈迦さまの入滅の様子

この日に行われる法会を、「涅槃会(ねはんえ)」といいます。涅槃の原語は、古代インド語のパーリ語で「ニッバーナ」・サンスクリット語で「ニルヴァーナ」です。「煩悩の火が吹き消された状態の安らぎ」、つまりは悟りを開いた仏さまの境地を指します。
「生命の火が吹き消された状態」ということで、“死”を意味することもあるようです。

要するに2月15日は、お釈迦さまが亡くなった日であり、お釈迦さまが肉体的な制約から離れた〈無余涅槃(むよねはん)〉に入った日であるいうことです。ちなみにさとりを開いて肉体がある内は〈有余涅槃(うよねはん)〉と区別されます。

築地本願寺では2月14日に、布教大会が開催されました。

東日本各地から集結した6名の実力派若手僧侶と、ベテラン僧侶のお話をひたすら聞く会です。


今回はスタッフとしてお手伝いをさせていただきました。

涅槃会を縁として仏法に触れられるということは、2500年前に亡くなったお釈迦さまと、現代の私とが無関係ではないということです。

余談ですが、キリスト教ではイエス・キリストが亡くなった日を「昇天祭」「昇天日」といいます。復活祭の日によっていつになるかは変わるようですが(今年は5月25日)、オランダやフランスなどヨーロッパでは祝祭日となっている国が多くあります。

日本も仏教国と言われることがありますから、2月15日が祝日になって、涅槃会がもっと盛り上がれば嬉しいですね。

合掌

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2017年02月14日