佃島分院

午前は稱名寺の法務をおつとめし、午後は「築地本願寺 佃島分院」の「親鸞聖人降誕会」に法話講師として伺いました。


佃島分院の前身は「佃島説教所」です。


1657(明暦3)年の明暦の大火で浅草御坊(現在の築地本願寺)が焼失後、再建地を埋め立てることに尽力された佃島門徒の念仏道場が、1934(昭和9)年に「佃島説教所」として建立されました。

『新修築地別院史』には

(浅草御坊)替地の埋立工事は佃島門徒の協力によって進められたという。佃島門徒は、摂津西成郡佃島の漁民が江戸に移住し、幕府から鉄砲洲東の干潟を給付されここを佃島と称し、漁業に従事した。彼らはすべて本願寺門徒であったところから、今度の埋立にはこぞって協力した

とあります。

佃島のご門徒は江戸時代の火災によって焼失した浅草御坊の再建地を埋め立てることにご尽力くださいました。
時代を超え、今日まで築地本願寺が築地にて護持発展を続けることができたのは、佃島門徒の方々のおかげです。(佃島分院ホームページより)


2020(令和2)年に築地本願寺の5つ目の分院「佃島分院」としてリニューアル。

佃島、月島地域のみならず、新たな街づくりが予定される豊洲・有明地域への都市開教事業の拠点として活動を拡大するとともに、老人福祉施設誘致によって同地域の社会福祉事業の推進の一助ともなるよう、尽力してまいります。

現在建設工事が行われており、地上 9 階・地下 1 階の建物です。本堂は建物 2 階で約 80人を収容、ご本尊は旧佃島説教所より遷仏(御本尊を旧本堂よりお遷りいただくご法要)。
1 階には公衆トイレや飲食店などを設けて、より地域貢献に資する建物建設を推進します。
また3階から9階については介護付き高齢者住宅事業が入り、建物内の高齢者福祉施設利用者や近隣地域住民に対して、僧侶が傾聴活動を行うことで、都市開教における新たな伝道教化のモデルとなることを目ざします。

佃島説教所よりご縁の続く門徒講の皆様にはより一層、これから新たに当分院とご縁を結ばれます方々にも、日々のお念仏の拠点となることが出来るよう努力いたします。(佃島分院ホームページより)


1階にカフェ、2階に本堂、3~9階が介護付き有料老人ホームという新しい形のお寺です。


佃島門徒の多くの方はお引っ越しをされているそうで、現在は近隣住民の方がよくお参りされるそうです。


法要。


いつもお世話になっている佃島分院の平井主管(山梨県 淨照寺)は本日付で九州方面へ異動するそうで、奇しくも主管として最後の法要となりました。寂しくなります。


築地本願寺のすべての分院にご縁をいただくことができました。


ちなみに佃島分院の報恩講には佃島のルーツである「大阪府 大阪市 西淀川区 佃」より西法寺・園淵和貴先生が毎年ご出講くださっているそうです。園淵先生は素晴らしい先生です。

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2025年06月01日