3年前にとある冊子に「漫画の中の“なんまんだぶ”」という記事を書きました。
実は漫画の中には念仏を唱える描写がよくあります。
不屈の名作『ドラゴンボール』の孫悟空も「なんまんだぶ」をしています。
『るろうに剣心』では「南無阿弥陀仏」とお念仏をしながら、人の頭を合掌で押し潰す破戒僧が登場します。
私が調べた限り、漫画に登場する念仏は「幽霊やお化けに会ったときに相手を退治する(成仏させる)手段として唱える」(①)。
「誰かが死んだとき or 死にそうなときに供養のために唱える」(②)。
「精神統一、集中のために唱える」(③)。大きく分けるとこの3種類になるようです。
浄土真宗の他力念仏は「○○のために唱える」というものではありませんので、漫画に描かれたこうした念仏とは意味が大きく異なります。
一方で「世間一般は念仏に対してこのようなイメージを持っている」と再確認させられました。
また、浄土真宗で大切な「20願と18願の自力他力の立て分け」は、そもそも念仏を称えていることを前提として論じられます。
念仏を称える人が少ない昨今は、こうした漫画の中での念仏描写が称名勧励に繋がる……といいですね。なんまんだぶ。
合掌