拝読

お寺の法座で『拝読 浄土真宗のみ教え』に掲載されている「浄土真宗のすくいのよろこび」を拝読します。

浄土真宗の救いのよろこび

阿弥陀如来の本願は
 かならず救うまかせよと
 南無阿弥陀仏のみ名となり
 たえず私によびかけます

このよび声を聞きひらき
 如来の救いにまかすとき
 永遠に消えない灯火が
 私の心にともります

如来の大悲に生かされて
 御恩報謝のよろこびに
 南無阿弥陀仏を称えつつ
 真実の道を歩みます

この世の縁の尽きるとき
 如来の浄土に生まれては
 さとりの智慧をいただいて
 あらゆるいのちを救います

宗祖親鸞聖人が
 如来の真実を示された
 浄土真宗のみ教えを
 共によろこび広めます


伝道院での150日間、毎朝拝読していました。


「阿弥陀如来の本願は かならず救うまかせよと 南無阿弥陀仏のみ名となり たえず私によびかけます」は『教行信証』の「行文類」、

「このよび声を聞きひらき 如来の救いにまかすとき 永遠に消えない灯火が 私の心にともります」は「信文類」(本)、

「如来の大悲に生かされて 御恩報謝のよろこびに 南無阿弥陀仏を称えつつ 真実の道を歩みます」は「信文類」(末)、

「この世の縁の尽きるとき 如来の浄土に生まれては さとりの智慧をいただいて あらゆるいのちを救います」は「証文類」、

「宗祖親鸞聖人が 如来の真実を示された 浄土真宗のみ教えを 共によろこび広めます」は「回向句」「利他」に相当する……「大谷光真ご門主と勧学寮の和上たちが練り上げた素晴らしい拝読文」と先生から教わりました。

出版の経緯は次の通りです。

親鸞聖人750回大遠忌法要の長期振興計画推進事項「時代に即応する教学の総合研究」で検討し、制作された「浄土真宗の救いのよろこび」、「親鸞聖人のことば」、「折々のことば」を普及するため、『拝読 浄土真宗のみ教え』を編集・刊行いたしました。

この『拝読 浄土真宗のみ教え』は、現代の言葉でわかりやすく浄土真宗のみ教えが表現された文章を収載し、伝道の一助となることを目的としたものです。
「お聖教」ではないため、勤行として用いることや、ご法話のご讃題、あるいは御文章拝読の代わりとなるものではありませんが、勤行や法座に併せて自らが拝読することで、み教えの理解と味わいを深めていただくことができるでしょう。折々の縁に触れて、尊前で、参詣の皆さまと声を合わせて拝読していただければと思います。

なお、具体的な拝読の一例については、本書46頁「拝読について」に紹介されていますのでご参照ください。 全寺院への配付に加えて、2010(平成22)年1月末現在で、すでに約9万部が販売され、多くの方から「わかりやすい」「味わい深い」「このような文章を待っていた」など、大きな反響を頂戴しています。今後も、より多くの方々に拝読され、み教えのよろこびがひろまるよう、一層の普及活動を展開していく予定です。


2019年に改訂版の『拝読 浄土真宗のみ教え』が出版されました。こちらの改訂版では「浄土真宗のすくいのよろこび」がなくなっています。

理由を本願寺の役職者に聞いたら「本願という言葉が説明なしでは現代人に伝わらないから」と言っていました。

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2021年08月20日