東京教区青年僧侶協議会の教化部研修会が開催されました。
毎回オンラインで開催していて、今回で4回目です。副部長の私は配信の裏側を担当しています。
講師は龍谷大学准教授の井上見淳先生です。
知識量が凄いだけでなく、話もポップで現代風。キャラも立っていて、法味豊かな次世代のトップランナーです。
研修内で梯實圓(かけはし じつえん)和上のお言葉を教えてくださいました。
称名報恩について皆さんはどのように受け止めていますか。
最近はよく「ありがとうの念仏」という表現がありますが、あれは本当でしょうか。
「恩に報いる」というのはどういう意味があるでしょうか。
例えば本願寺の前で京都駅までの道がわからない人がいるとします。
ある親切な人がその迷い人に丁寧に京都駅までの道のりを教えてもらったとしましょう。
さて、教えてもらった人が「ご恩に報いる道」とはなんでしょうか。
それは「ありがとう」と言うことよりもまず、教えてもらった道を歩むことです。
つまり、道を教えてくださった方に対して恩に報いる道というのは、実際に道を歩んでみせることです。
もちろん「ありがとう」の気持ちも起こってくるかもしれません。しかし、まずは示された道を仰せに順って歩むことこそが何よりもの報恩です。
では、阿弥陀如来という仏さまは私たちに対して何を願ったのでしょうか。
その願いに対して応えていく道というのはお念仏の生涯を送ることです。
報恩の念仏とはそのことを表した言葉ではないでしょうか。