築地本願寺では、僧侶向けの大きな研修会が夏(7月)と冬(2月)に開催されます。
内容やスケジュールは以上の通り。昨日は参加できなかったので、2日目のみの参加となりました。
講師は浄土真宗の教学研究に従事している安藤光慈先生。
現在発行されている数々の聖教の編纂にも関わっている碩学です。経典・聖典の言葉に造詣が深く、とても勉強になりました。
ただ、学問で語る時と、現場で人と接する時の違いも改めて感じました。
これは僧侶に限定することではありませんが、人と接する中で相手にとって何が親切・助け・救いになるのか、実は誰にも分かりません。
私自身がそうなのですが、現代社会では何でもインターネットで検索すればすぐに答え(のようなもの)が手に入るので、ついつい安易な答えに走ってしまったり、答えを出したつもりになって自己満足に陥ることがあります。
しかし、十人十色・百人百様・千差万別という言葉があるように、答えは人の数だけあります。自分が答えだと思って相手のためにとった行動が相手を傷つけることもあれば、適当に言った何気ない一言が感動を生むこともあります。
また人間であれば誰しも抱えねばならない孤独や死といった根本的な苦悩に対して、同じ人間が容易に解決策を出すことはできないでしょう。
結局はお互いに答えがわからない中でもがいていくしかない……というのが答えなのだろうと最近は常々よく思います。
一方で、答えがないというのは凄く不安定な状態です。だからこそ、そんな自分を根底から支え受け止めてくれる存在や世界に出会うことが大切です。
私の場合はそれを仏教の教えに見出しました。少しでもその安心感や温かさというものが何か伝われば……という思いがあるのですが、まだまだ勉強中であります(^^;)
合掌