仏華を生ける花瓶には種類があります。
素材には真鍮(しんちゅう)製と宣徳(せんとく)製とがあり、浄土真宗本願寺派では主に宣徳製を用います。
型は菖蒲(しょうぶ)型と六角型の2種類です。
本願寺では阿弥陀堂に菖蒲型、御影堂に六角型を用いています。
前卓の三具足(みつぐそく)の花瓶(かひん)に対して、上卓(うわじょく)の四具足(しぐそく)の華瓶(けびょう)には「樒(しきみ)」、もしくは「青木」を用います。
華瓶はもともと「香水」をお供えするものとして、インドより伝わったといいます。香木である樒を挿した華瓶を尊前にお供えするのは、香水をお供えすることを意味します。そのため、華瓶に色花は用いません。
また、インドでは華瓶に挿す花に「青蓮華(しょうれんげ)」を用いたと伝えられます。
青蓮華と樒の葉の並ぶ形が似ていることが、樒を用いるようになった理由ともいわれます。
合掌