お彼岸の2日目です。
土曜日で天気も良かったので、たくさんのお参りがありました。小さなお子さん連れも多かったです。
話が反れますが、稱名寺では戦後しばらくの間、幼稚園を運営していました。
当時、私の祖父は稱名寺の住職 兼 園長先生。そのため、子どもへの教化活動に非常に熱心な面があったようです。
今でもご門徒さんたちから、
「私が子どものころ、親に連れられてお寺に行くと、よく先代の住職が声を掛けてくれた」
「お寺に行くたびにあなたのおじいさんが絵本をくれたのを覚えています」
という声を聞きます。
実際に、書斎を整理していると前住職が配っていたであろう絵本がたくさん見つかりました。
小さなころの経験はその後の人生を大きく左右します。こうした地道な活動は大切なことではないでしょうか。
幼いころに別れている祖父ではありますが、そのすがたから学ぶべきことが今の私には多くあるように思います。
祖父の意思を引き継ぎ、本堂へお参りした子どもには絵本を渡すようしています。
それと、この『ブッダがせんせい』本を渡します。
インターネット上でも非常に評価が高く、親子で気軽に仏教を味わえる良著だと思います。
本と併せてお菓子も贈呈中です。
お寺っぽく和菓子を用意していたこともあるのですが、人気なのはやはり洋菓子。
だからといってコンビニでいつでも買えるものでは味気ない。
そこで用意したのがブラックサンダーの北海道限定いちご味。
小分けされていて配りやすいパッケージ。
珍しいだけでなく、味も美味しいと上々の評判。何より安いのがありがたいです。
余談
「なんでお寺でブラックサンダー?」と疑問に思う方もいるかと存じます。
この由来は、浄土真宗の根本拠依の経典である『仏説無量寿経(ぶっせつむりょうじゅきょう)』にあります。
お経の中盤を過ぎたあたりから、「往覲偈(おうごんげ)」と呼ばれる詩が始まります。
その中の一句に“梵声猶雷震(ぼんしゃうゆうらいしん:梵声はなほ雷の震ふがごとく)”と説かれています。
「仏さまのお説教は、雷に打たれるぐらい衝撃的で凄まじい」と示された経文です。
この雷の語からブラックサンダーへと繋がる……という話をなんとなく思いついたので書いてみました。
本やお菓子を配ったところで、何かが劇的に変わるということはないでしょう。
ただ、なんとなくでもお寺に良いイメージを持ってもらえたらいいなぁ……と淡い期待を願いを抱いています。
合掌