戒名について浄土宗、曹洞宗の説明を見てきました。今回は日蓮宗です。
■日蓮宗の戒名(法号)
一般に「戒名」と呼ばれているものを、日蓮宗では現在「法号」「法名」と呼んでいます。
仏さまの弟子としての名前という意味です。
そもそも仏弟子としての戒めを守って生きることを誓う儀式を受戒といい、受戒した証しの名前が戒名でした。
日蓮聖人は法号を大切にされ、多くのお弟子たちに授与されたことが伝えられています。
ご両親に対しては「妙日」「妙蓮」の法号を授与されたといわれています。
現在では、亡くなった後、葬儀の場を受戒の場に見立てて、法号授けるの普通になっています。
こうして、日蓮聖人の教えの「三つの柱(三大秘法)」を円満具足させるのです。
戒名は御本仏の子としての証しであり、子が親の跡を継ぐように私たちが仏になるための名前です。
また、比較的簡素であった法号が、近世以降、「院号」や「居士・大姉」号など、字数も増え、形式に留意するようになってきています。
これは格式が重んじられるようになったり、法号に名誉が反映されるようになったりといった歴史的な経緯を経て、お寺への貢献度や信仰の深さなどを鑑みて授与されるようになっているからです。
なお、法号は授かるもので、自分で付けるものではありません。
菩提寺に相談して、いただきましょう。
合掌