仏さまにお花をお供えする作法は、いつから始まったのでしょうか。
お釈迦さまが過去世において、「スメーダ」という青年であったときのお話です。
あるとき、スメーダは町に燃灯仏(ねんとうぶつ)という仏さまがやってくるという話を聞きました。
スメーダは花売りの娘から青蓮華を買い、仏さまに対して散華供養をしました。
そして長い髪をふりほどき、燃灯仏の前にあった泥濘(ぬかるみ)に垂らし、その上を渡らせて仏さまの足を汚さないようにします。
その行いを見た燃灯仏はスメーダに対して
「あなたは将来、仏となるだろう」
という予言(授記)をしたのでした。
このような生花を散らす散華が、インドでは古くから行われていました。
『仏説無量寿経』には「花を散じ香を焼きて」と説かれています。
現在の法要において見られる、花びら型の紙片(華葩|けは)を散らす散華は、ここから来ています。
合掌