日本で「蓮華」が仏教的イメージとして定着したのは、平安時代になってからです。
平安時代の歴史物語である『栄花物語』には法成寺金堂供養のため、蓮を用いて「『阿弥陀経』に説かれている極楽浄土の光景がそのまま再現された」とあります。
浄土を表わすためには「蓮華」が必須であったようです。
日本において寺院の法会に「花」を供えた歴史は、古代から多くの史料に見ることができます。
紙や絹製の「造花」(つくりばな)も古代より仏さまを荘厳する花として用いられてきました。
その歴史は今も脈々と引き継がれ、東大寺や薬師寺で行われる法会には「造花」をみることができます。
今では仏さまにお供えする花は「生花」が普通です。
このように長い歴史を経て仏さまに花をお供えする行いは現在に受け継がれてきました。
合掌