眼鏡を新調するために眼鏡屋を訪れました。
店に入ってすぐ
「今お掛けになっている眼鏡をクリーニングいたしましょうか?」
と店員さんが近づいてきました。
「タダで眼鏡をキレイにしてくれるなんて気前がいいなぁ」と感心しました。
「クリーニングが終わりました。どうぞ」
眼鏡が綺麗になって返ってきました。
「お客様がおかけになっている眼鏡は○○というブランドのものですね。
実は最近になって新作が発表されたんです。お客様ぐらいの度数でしたら、このフレームあたりでもピッタリとレンズが入りますよ」
店員さんの話を聞きながら、私はあることに気がつきました。
お店側が客の眼鏡を無償でクリーニングする目的は、「客が掛けている眼鏡がどのようなブランドなのか」「どれくらいの度数のレンズが入っているのか」などをリサーチするためでしょう。
客の趣向を自然に把握することで、営業がスムーズに進むという算段です。
もちろん、客側も眼鏡が綺麗になるのでメリットがあります。
シンプルながら、よく考えられたサービスです。
広告やマーケティングの世界では常識ですが、クライアントへのメリットを第一に考えるのがサービスの基本ということがよくわかります。
「浄土真宗の教えを聞くとこんなメリットがありますよ」とは言えませんが、参拝者が「お寺に来て良かった」「お坊さんと話せて良かった」と思えるような取り組みは布教伝道の一歩となるでしょう。