憎しみも怒りも 自分のこころから 生まれたもの

「あの人は私の意見にいつも反対する。おかげで恥をかかされた。腹が立って仕方がない。仕返しをしてやる」

私たちは、原因を相手のせいにして、憎んだり怒ったりしがちです。
しかし、憎しみを抱いたり、怒っている原因を突き詰めれば、それは相手にあるのではなく、「自分の思い通りにならないから」にほかなりません。
相手が自分の考えと違うことを言ったり、行動したりすることへの不満・苛立ちが、憎しみや怒りとなって爆発するのです。

自分の思い通りならないという不満は、「自分の思い通りにしたい」という欲望の裏返しです。
「私の考えが正しい」「この方が良いに決まっている」と、自分を「善」とする思いが強くあればあるほど、相手がその通りにしないと、「せっかくあなたのことを思って言っているのに……」と、いっそう怒りや憎しみを募らせ、相手を「悪」として否定する気持ちが強まります。
争いが起こる原因は、双方それぞれに何かの条件があるからです。自分だけが「善」になって、相手がすべて悪いと思ってしまうと、自分を顧みることができなくなり、いつまで経っても争いの収拾がつきません。

自分に都合のよい理屈を振り回すよりは、相手が悪いかどうかは別として、「自分にも悪いところがあった」と顧みる。
そして、「相手にも何か怒る理由があるに違いない」と想像をめぐらせ、心を開いて相手と向き合う。
すると、腹が立っても自分は何に腹が立っているかを冷静に見つめ直させ、やみくもに怒りを爆発させずに済みます。
自分の問題点を改めることで、相手との関係を改善していくことができ、争いも少なくなるでしょう。

憎しみも怒りも相手のせいではなく、自分のこころが生んだのだと自覚するだけで、人生は生きやすくなります。

〈参考『人生は価値ある一瞬』より〉

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2018年03月01日