7月18日から7月31日まで、京都・西本願寺の安居(あんご)に参加します。今年で4年目です。安居についてはお盆の記事でも少し触れましたが、詳しく調べてみると次の通り。
仏教教団で、修行者たちが一定期間一ヶ所に集団生活し、外出を避けて修行に専念すること。またその期間をいう。雨季の定住。「雨安居(うあんご)」とも呼ばれる。サンスクリット原語varsaは雨、雨期、歳を意味する言葉で、インドでは春から夏にかけて約3ヶ月続く雨期の間は、外出が不便であり、またこの期間外出すると草木の若芽を踏んだり、昆虫類を殺傷することが多いので、この制度が始まったとされている。
雨季という明確な季節のない中国や日本でも、陰暦4月16日(5月16日)から3ヶ月間、安居が行われ、「夏安居(げあんご)」「夏行(げぎょう)」「夏籠り(げごもり)」「夏勤め(げづとめ)」「坐夏(ざげ)」「坐臘(ざろう)」、あるいは「夏(げ)」と呼ばれた。
安居に入ることを「結夏(けちげ)」「結制(けちせい)」と呼び、また安居中に経を唱えたり、写経を行うことを「夏経(げきょう)」と呼んだ。僧侶の法臘(ほうろう|法の上での年齢)、すなわち僧侶になってからの年数は、夏安居の回数によって数えられた。
わが国では宮中で最初に安居が行われたのは683(天武12)年で、『日本書紀』に記録が見える。平安時代以降、安居は一般寺院でもさかんに行われ、中世には特に禅宗寺院で厳格に実行され、「江湖会(ごうこえ)」と称された。禅宗では冬季にも安居があり、「冬安居(ふゆあんご)」「雪安居(せつあんご)」と呼ばれる。
解夏(げげ)、すなわち安居の終わる7月15日には、参加者全員による反省と懺悔の集会である「自恣(じし)」が催された。
なお、漢語の「安居(あんきょ)」は、ゆったりとやすらかにしているという意味で、中国古典に広く用いられている。〈『岩波仏教辞典』〉
安居とは、サンスクリット語のvarsa(バルシャ)の意訳。夏安居(げあんご)ともいう。もとは雨期の意。出家者が一定の場所を定めて修行に集中すること。雨期の3ヶ月間は遊行(ゆぎょう|諸国を回って仏道修行をすること)が難しく、また生物を踏み殺すことを避けたことに由来する。
日本仏教諸宗派でも継承され、4月16日(5月16日)から3ヶ月間が安居の期間とされた。
浄土真宗では、僧侶が期間を定めて一カ所に集まり、宗義の研鑽を行うことをいい、各派で行われている。本願寺派では、1639(寛永16)年に学寮(がくりょう|本願寺派の僧侶修学機関)が創立され、翌年、准玄(じゅんげん)が『三帖和讃(さんじょうわさん)』を講義したことに始まる。
現在では、宗門最高の講会であり、真宗学および仏教学研鑽の成果を結集するものとされ、本願寺において行うことを例とし、毎年7月または8月に開講することとされている。このほか、各地の寺院などでも安居が開かれている。〈『浄土真宗辞典』〉
釈尊の時代から今日まで続けられている行事。原語は梵語のヴァルサーであり、雨を意味している。殺生を戒める仏教では、雨期に托鉢を行えば、心ならずも虫を殺すことになるので、その期間は専ら屋内で瞑想をこらし、学習会をもつようになった。
浄土真宗においては、1639(寛永16)年に学寮が創設され、その翌年に安居が催され、爾来連綿として続行されている。龍谷大学の始原はこの学寮にある。今年も麻衣に黄色い袈裟をつけた受講者によって、大宮学舎の夏は彩られている。〈「宗報」第379号より〉
要するにお坊さんの夏期講習です。年に1度、浄土真宗の中心である京都でみっちりとお聖教に向き合う時間をいただけるのは大変ありがたいことです。
和上から講義だけでなく、参加している僧侶同士の会読もあります。
2週間の安居を通じて、浄土真宗のご法義に対する理解と味わいをさらに深めていきたいです。
合掌