東京はお盆期間中です。
今年の盂蘭盆法要は三密を避けつつ執り行います。
盂蘭盆という仏事は、『仏説盂蘭盆経』に由来しています。
『盂蘭盆経』は、仏弟子である目連尊者が、餓鬼道に堕ちた母親を救済する「目連救母説話」がベースとなっています。
改めてお経を読んでみると、目連尊者の母親が餓鬼道に堕ちた理由は「罪根深結(ざいこんじんけつ)」と書かれてはあるものの、具体的には記されていません。
ところが、後代に成立されたという『浄土盂蘭盆経』という経典には、
目連尊者の母親は、過去世において布施をすることを惜しんで、嘘偽りを言った。
そのため、目連尊者の母親となった現世においても、物を惜しむ心が変わることがなく、その報いとして餓鬼道に堕ちた。
といった内容が説かれています。
ちなみに『浄土盂蘭盆経』は現存していません。
合掌