浄土真宗本願寺派では、九条以上の袈裟は用いません。
七条袈裟
七条袈裟を用いる服装を「礼装(れいそう)」といい、僧綱板(そうごういた)および切袴を着用する。
着け方は、まず衣の上に僧綱板をつけ、僧綱板の脚布の上から石帯(衣用の帯)を締める。横被(おうひ)を右肩からかけ、ひもを左わき下へ回して結ぶ(横被の肩にかかるところは、首に近い側の端を少し内側に折っておく)。
次に、あらかじめ修多羅を結びつけた袈裟の右端を三つ折りにし、裏威儀(結びひも)のところで内側に折り、横被の下の右わきから左肩にかけ、上下の力ひもを結び、修多羅のひもを横被のひもの内側を通して裏威儀に結びつける。
左手の親指は、つねに袈裟の内側にある指かけにかけて、袈裟の左上隅を内側に折りこむように押さえながら、身体の中央にかるくつける。
五条袈裟
五条袈裟を用いる服装を「正装」または「略正装」といい、正装の場合は切袴を着用し、略正装の場合は省略する。
着け方は、小威儀を二本重ねて輪結びにし、袈裟を頭からかぶるように着ける。大威儀を左肩に、右腕を袈裟の上に通してかけ、裏威儀(前裏にある輪ひも)に通して、胸の前で飾り結びをする。このとき大威儀は、背中のつけ根が多少つり上り気味となり、前の結び目は胸の中央よりやや左にあるようにする。
また、大威儀の長さはあらかじめ体格によって加減し、袈裟の右わき下に入る部分を少し内側に折りこんで調節する。小威儀は左腕のひじ関節部にかける。
小五条袈裟
小五条袈裟(墨袈裟を含む)は、「服制規程」の略正装第三種において黒衣を着用するときに用い、色衣・布袍の場合は用いない。着け方は五条袈裟と同じ。
輪袈裟
輪袈裟は、主として法要出仕のとき以外に用いる。衣に着用する場合は、輪袈裟の上に石帯(せきたい)を締める。
他に門主が着用する三緒袈裟(みつおげさ)と安居で用いる黄袈裟(きげさ)があります。
合掌