失敗は成功への道しるべ

世の中は思い通りにならないことばかりです。
誰もが失敗を望んでいるわけではないのに、「入試で落ちた」「希望の就職先に入ることができなかった」「恋愛(結婚)がうまくいかなかった」など、人生には失敗がついてまわります。
失敗することで、人生の生き方を学び、上達していけば良いにも関わらず、最初の挫折から「私の人生はダメになった」などと決めつけてしまう人がいます。
挫折した本人にとっては、その失敗が切実かつ深刻な問題であり、劣等感や悩みの原因になっているのかもしれませんが、それで「人生がダメになる」などと思い込むのは極端で、本人もかえって不幸な人生を歩む結果になるだけです。

人生において、どこに挫折が待ち受けているかわかりません。
もしも、自分の希望の大学や会社に入ることができたとしても、その後も順風満帆に過ごすことができるかといえば、上手くいく方が少なく、「こんなはずではなかった……」と思うことがしばしば起きます。
たとえば、志望した会社に就職したものの、「自分の希望する部署に行かせてもらえない」「気の合わない上司がいる」「業績悪化でリストラされた」など、何が起きるかわかりません。
「うまくいったと思ったら、結果的に失敗だった」ということもあるわけで、「人生は失敗だらけ」「うまくいく方が不思議」だと考えておくくらいでちょうどよいでしょう。

元来、人間の能力や知識、時間には限界があるのに、欲望だけは際限がないため、そのバランスが取れずに挫折して苦しむのが人間です。
いちいち挫折をしていたら人生はもちません。
就職した先が思い通りでなくても、あるいは、希望に合っていなくても、その条件の中で一人ひとりの能力・個性を発揮して次へ進むことで新しい可能性が実現されていくこともあります。
失敗が成功に変わることもあります。

与えられた条件、恵まれたご縁の中で、人生をどのように生きるかが、すべての人に与えられた課題です。
溺れて泳ぎを覚え、転んで自転車に乗れるようになります。
積極的に失敗から学んでいくことで、人生に大切なことは身についていくのです。

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2019年11月01日