宗教儀礼4

視覚・聴覚・嗅覚といった感覚を通じ、言葉を超えて仏さまの世界に触れるのが宗教儀礼ではないでしょうか。


例えば『仏説阿弥陀経』には、阿弥陀如来の世界である極楽浄土について詳しく説かれています。


内容を読み解いていくと、その様子は光・音声・香の3種類です。


実際に法要をおつとめする時も、煌びやかな荘厳や華やかな袈裟といった光、焼香や線香の香、声明や雅楽の音の3種類を仏前にお供えすると同時に、その中に身を置いて「お下がり」を頂戴しつつ仏さまの世界を味わいます。


自分の話となりますが、私は学生時代にバンドを組んでライブハウスに出演したり、DJの友人と一緒にクラブに出演したりしていました。


クラブには、派手な照明やVJ(映像演出)・大音量の音楽・インセンス(お香)が欠かせません。


つまり、理屈や言葉を超えて視覚(光)・聴覚(音)・嗅覚(香)を刺激することで、外の世界とはまったく違う非日常を演出し、情操を高めて高揚して興奮を得るのです。


こうして並べてみると、宗教儀礼に非常に通じています。


クラブミュージックと宗教音楽を融合した「テクノ法要」が生まれるのも納得です。

合掌

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2019年11月10日