宛名

新盆のご案内を出しているのですが、


返信用に同封するハガキの宛名部分の、


この敬称部分が迷います。


もちろん「こちらからは『行』で出して、相手側が返信する際に『行』を二重線で消して『御中』に書き換える」のが一般的なマナーなのは重々承知しています。

自分から「様」「御中」と名乗るのは憚られるため、「日本人の礼節」として生まれた作法のようですが……形だけ取り繕った作法は煩わしいです。
たかが消して書くだけでも相手に無駄な手間を強いる必要性が感じられません。

一方で、この作法は「マナー」「常識」として既に確立されてしまっています。どこの誰が決めたかのかは分かりませんが……。
相手に手間をかけさせまいと最初から「御中」と書いていたら「この人は常識を知らないんだな」と思われてしまう可能性もあります。

返信を受け取る時も、「行」のまま届いたら相手に対して「この人は常識を知らないんだな」と思ってしまう人もいるでしょう。
実際に書き直さずに返信している人を「常識がない」と馬鹿にする人も見たことがあります。


とりあえず今回は非常識だと思われても構わないので、相手の労力が減るように最初から「御中」で出すことにしました。
効率主義ではありませんが、形骸化した作法を惰性で続ける必要はありません。

「私の印象を良くする」ためではなく、「相手の負担を減らす」ことを礼節として大切にしたいものです。

合掌

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2018年06月17日