東京教区青年僧侶協議会の教化部研修会が開催されました。
今までは企画側の部署にいましたが、新体制になったため聴講するだけの気楽な立場です。
「東国真宗史を中心として~親鸞聖人から蓮如上人~」と題して、筑波大学名誉教授の今井雅晴先生からご講義をいただきました。
講義の内容については先輩がブログでご紹介くださっています。
最初に「伝承と歴史は立場がまったく違う」というアナウンスからはじまり、歴史的なアプローチから親鸞聖人の御生涯をお話しくださいました。
以前、とある先生が「親鸞聖人の御生涯がどのように語られようと、私の救いには関係ない。歴史はあくまで宗教とは関係ない趣味の話だ」とおっしゃっていたのを思い出します。
とはいえ、マニアックな趣味であっても、宗祖を慕う僧侶には興味のある人もたくさんいる分野ではないでしょうか。
少し前に先輩と「宗教者が語る親鸞聖人と歴史学者が語る親鸞聖人の違い」について話していると突然、
「私の好物は奥さんが作るチキンカレーです。
自分で作ることはありませんが、レシピも教えてもらっていました。
ところがある日、奥さんが作っている手順を見ていると教わったレシピと違っていたんです。
でも、そんなことはどうでもいい。奥さんが作ったチキンカレーが美味しいことには変わりないから」
と言ってきました。
恐らく、「今まで聞いていたレシピと実際のレシピが違っていても、チキンカレーが美味しいことに変わりはない」という例話で「今まで聞いていた親鸞聖人の御生涯が歴史的研究と違っていても、宗祖の御高徳(もしくは阿弥陀如来の救い)に変わりはない」という話をしたかったのでしょう。
合掌